経鼻内視鏡検査とは

経鼻内視鏡は、苦痛が少ないことが評価されて急速に普及している検査ですが、最近の技術開発によって、検査の質も着々と進歩しつつあります。さらには、今までの内視鏡検査では発見しづらかった病変が、経鼻内視鏡の強みを生かして容易に発見されるようになってきています。
経鼻内視鏡は従来の内視鏡より格段に細く作られており、口からだけでなく鼻からも挿入することができます。そのため、内視鏡検査を苦しくする原因の一つの嘔吐感がほとんどありません。また、医師と会話しながら検査を受けることができるため、苦痛が少なく安心して受けられる検査です。
さらに、最近は観察性能の向上もめざましく、最新の技術開発によって画質が格段に改善され、明るく見やすくなってきています。さらに、コントラストを高める技術も経鼻内視鏡に応用され、これまで見分けることが難しかった病変を容易に発見できるようになりました。
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内視鏡で実際に撮影した写真
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画像処理を施した写真
また、経口の内視鏡が直径約10mmなのに対して、経鼻は5.9mm。細くてしなやかなスコープなので小回りが利いて狭い空間でもスムーズに反転して観察することができるため、従来の太い内視鏡では見づらかった場所の病変を見つけやすくなりました。
苦痛が少ないだけではなく、技術の進歩により観察精度が高くなった経鼻内視鏡は、これまでの内視鏡とは違う、新しいタイプの内視鏡といえますし、今後、さらに皆さまの身近な検査になるものと思います。
胃癌だけではなく、ご自身の胃がどうなっているのかを確かめておくためにもぜひ一度お試しになり、何かが見つかっても早期に対応できるよう、定期的に受診することをおすすめします。