糖尿病をお持ちの方の上手な果物の取り方
こんにちは、スタッフAです。今回も糖尿病相談員CDELの視点からみた果物の食べ方、注意点に付いてお話しさせて頂きます。
一年を通して楽しめる果物は菓子類よりエネルギーも低く食後のデザートや間食として召し上がられる方も多いかと思います。果物には旬があり季節を楽しむ食べ物でもあります。果物は9割が水分で、残り1割が果糖やブドウ糖といった炭水化物(糖質+食物繊維)か占めております。食料が不足していた時代であれば、この果糖やブドウ糖が多く様々な栄養素を豊富に含んだ果物はとても優れた食材と言えるでしょう。しかし、栄養が溢れた昨今では過剰に摂取することで血糖値が上昇すると言った弊害を生じることがあります。
今回は、正しい知識を身につけ、果物を美味しく楽しむポイントをお伝えします。
1)果物の適量はどのくらい?
厚生労働省は2023年健康寿命の延伸や生活習慣病の発症予防等の推進を図るため、日本人の食物などの摂取目安量を定めた『健康日本21』を10年ぶりに改訂し、〈果物は一日200㌘を摂取する〉ことを目標に上げました。また、日本糖尿病学会は糖尿病のある方へ果物の摂取目安を1日1単位(80kcal)としております。みかんであれば中2個で200㌘、リンゴなら中2分の1個で150㌘、ぶどう(巨峰)なら中10粒で150㌘がその量に相当します。
2)果物はどの時間帯に取るのがいい?
果糖やブドウ糖は、短時間でエネルギーに交換されるので、果物は夜よりも活動量の多い朝や昼に摂取擦るのが良いでしょう。また、便秘の予防には食物繊維を、多く含む食品を朝取ることで、腸の蠕動運動が活発になり朝食後にといれに行く排便習慣が得られます。このことからも、果物は朝やに取るほうが良いといえますね。
3)果汁100%のジュースなら飲んでもいい?
果物は固形のまま食べることで食物繊維を取ることができます。食物繊維は腸で糖の吸収を抑えるので血糖値か急上昇するのを防いでくれます。そのため、適量であれば血糖管理に直接影響を与えることはありません。ですが果物をジュースとして摂取する場合は、注意が必要です。液体の甘い飲みものは消化がよく、血糖値が上がりやすいからです。特に、市販されている果物ジュースは、食物繊維が取り除かれてているものが多いので、果物を固形のまま食べるよりも血糖値が上昇しやすくなります。なので、果物は固形のまめ食べることをおすすめいたします。
また、果物の缶詰やジャムは日持ちはしますが、加工する際に多くの砂糖を使うため血糖値が上がりやすくなります。加熱によりビタミン類も減ってしまいます。これらは、嗜好品として扱う様にしましょう。
ドライフルーツについては、一部砂糖を添加して作られているものがあるので気を付けましょう。また砂糖が添加されてない干し柿や干しブドウであっても、生の果物よりサイズが小さくなっているので、いくつも食べてしまいがちです。果物の水分が失われている分、栄養価が凝縮されて重量当たりのエネルギーが高くなっていますので注意が必要です。
最後に果物は適量であれば糖尿病のある方でも安心して食べることができます。1日の摂取量に注意して旬を味わって食事に彩りを加えて見てくださいね。(一部糖尿病ライフさかえから抜粋)